リスク・マネーをコミュニティが抱える社会問題に回す仕組み
社会イノベーター公志園を通じて、コミュニティ・ユース・バンクmomoの木村真樹さんと知り合い、今日は木村さんが新たに志をもって設立に向けてご尽力されている「あいちコミュニティ財団」の発起人募集の説明会@東京に行って来ました。
愛知県人の父と東京生まれ東京育ちの母との間のハーフとして生まれた(笑)、という私のバックグラウンドもさることながら、そもそも既にNPOバンクで成功されている木村さんが、新たに財団を設立されようとする動機を直接聞けるとあって楽しみにしておりました。
あんまり第三者が拙速に結論づけるのも随分と不躾な話ですが、私が理解した範囲で言えば、早い話が木村さんは社会起業を支えるビジネスエンジェル、もしくはベンチャーキャピタルの仕組みを作ろうとされているのだと思います。と言うのも、NPOバンクでは基本的なメカニクスとしてはバンキングの仕組みを利用して融資を行なうことを業としているが故に、非営利だとは言えども、融資が出来ないケースも数多くあり、木村さんはその状況を打破したいと考えられているようです。NPOバンクは、一般の金融機関では手を出せない規模の非営利ビジネスに融資の機会を提供し、資(志)金循環機会をソーシャルビジネスに持ち込みましたが、あいちコミュニティ財団は、更に一歩踏み込んで、あえて語弊をおそれずに言うならば、リスク・マネーをソーシャル・ビジネスに持ち込もうという試みだ、と理解しました。
もちろん一般のファンド投資とは異なるので、リスク・マネーの提供者は寄付という形で資金を拠出し、投資先へは助成金という形で資金を回し、そのお金は戻っては来ません。しかし、地域社会問題への解決策という形で、ゆくゆくは地域社会全体にそのリターンが返って来る仕組みです。
非営利で運営する訳ですから、持続可能性も含めて非常にチャレンジングな試みだとは思いますが、木村さんをはじめコア・メンバーの方々の熱い想いが伝わってくる素晴らしい説明会でした。必ずや成功される、と信じられるだけの強い気持ちを感じ取りました。
と、同時に、木村さんのプレゼンから、最近考えていたことに対してのヒントまで頂いてしまいました。ソーシャルな世界でも、そうでない世界でも、資金の拠出者と受益者がイコールで結ばれないケースはしばしば存在します。では受益者ではない資金の出し手は、なぜ受益者のためにお金を出すのか?それはその資金によって実現可能となる「解決策」がもたらす結果に伴う安心感や充足感によって説明出来るのだと思います。なのであれば、その人達がそういった感情を持てるようになるためには、何を還元してあげれば良いのか?それについて、木村さんが長年取り組まれてきた活動の中から、説得力のある答えが生まれてきたようです。
その答えですか?それは直接木村さんのお話をお聞き下さい(笑)
いずれにしても最近の本業以外の活動の中で、全く同じようなシチュエーションを考えなければならないケースが多く、今日のお話はとても心強いヒントをくださった、と感じております。
木村さん、有難うございました。
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